ウシャ・ジャヤラマン
こんにちは。ウシャ・ジャヤラマンと申します。ジュニパー・コミュニケーションズの代表を務めています。インドで生まれ育ちましたが、大学で日本語を専攻し、日英バイリンガルとして活躍するようになったことをきっかけに日本へ移住しました。
東京では20年以上にわたり、日英翻訳・ライティング・校閲・チェックといった仕事に従事してきました。日本語・英語・ヒンディー語・タミル語を流暢に話し、インドと日本を多角的かつ深く理解しています。
こうした背景から、私はインドと日本を結ぶ特別な立場にあり、インドおよび日印関係に関する幅広いテーマで教育講演・セミナーを提供しています。
私のセミナーは、インドへの進出を検討する日本企業、インドを研究する研究者の方、仕事や旅行でインドを訪れる予定の方、またはインドの文化・社会・宗教・歴史・最新動向に関心のある方など、インドをより深く理解したい皆さまを対象としています。
各回2時間のセッションでは、客観的なデータと実体験に基づく話を交え、スライドや写真、動画を用いて、より分かりやすく学べる内容にまとめています。ご質問は随時歓迎しており、最後にはカジュアルな対話やネットワーキング、フォローアップの時間も設けています。
詳細は近く公開予定です⌛
(2026年1月の更新をご確認ください)
以下は、今後開催予定セミナーの例題です。これらのテーマ、もしくは類似テーマでカスタマイズしたセッションをご希望の個人・団体の皆様は、info@juniper-communications.com までお気軽にお問い合わせください。
近年、日印間のビジネス関係は劇的に拡大しています。JETRO や国際協力銀行の最近の調査では、日本企業がインドを最も有望な投資先の一つと見ており、若年労働力、巨大市場、急速なデジタルトランスフォーメーションを背景に、しばしば上位にランクインしています。多くの企業が長期成長を見据えて他地域からインドへシフトしています。
2025年8月、ナレンドラ・モディ印首相の東京訪問に際し、日本は今後10年間でインドへの民間投資10兆円を目標とし、従来のコミットメントを倍増させる方針を発表しました。
参考:デミング賞受賞者のモトワニ博士に尋ねた:日本企業のインド展開成功の鍵となる戦略
両国政府はまた、5年間で50万人規模の双方向の人的交流を目指す野心的なアクションプランを開始しました。技術者、学生、研究者、文化関係者が双方を行き来するようになれば、真に利益をもたらすパートナーシップが形成されると思います。
安全保障面では、クアッドの主要メンバーとして日印の協力が着実に強化されています。日本は先進的な防衛技術や海上警備の知見を提供し、インドはインド洋での戦略的拠点や急速に近代化する海軍力、さらにはサイバー・テロ対策などの経験を共有しています。こうした補完的な強みが、日印パートナーシップをインド太平洋の安定にとって重要な柱としています。
表面上、インドと日本はまったく異なる世界のように見えます。日本は高所得国で、先進的なインフラを誇ります。一方、インドは最も急成長している主要経済国の一つですが、依然として開発途上国であり、経済・社会の格差が顕著です。地方と都市、高学歴層とそうでない層、富裕層と貧困層のコントラストは明確です。
日本社会は、暗黙のルールを尊重し、周囲との調和を重んじることで秩序を保っています。これに対しインド社会は、もともと多様性を前提とした文化であり、型にはまらない考え方や行動、個々の率直な自己表現に対して幅広く寛容です。
日本は高度に秩序立つ比較的均質な社会であり、インドは多くの民族・宗教・言語・伝統が共存する多様な国です。1,200以上の言語とほぼすべての主要な宗教が存在し、摩擦はあるものの大部分は平和的に共に暮らしています。
職場文化も日本とインドで大きく異なります。日本企業では、長期的な忠誠心と慎重でプロセス重視のアプローチが重んじられます。一方、インドの職場はより起業家的で、人間関係を重視し、予測できない事態にも柔軟に対応する傾向があります。
インドで働く日本人にとって、官僚主義の壁、社会的エチケットの理解、インフラなどに起因する日常業務の予測不能性は大きな課題となります。コミュニケーションのスタイルや、儀礼的・形式的な付き合いに関する現地のルールにも慣れる必要があります。インドでは、職場での人間関係が日本ほど形式化されておらず、日常のやり取りや自然な交流の中で築かれることが多いのが特徴です。これらは観察と試行錯誤の中で身につけていく必要があります。
一見すると両国は異なる文化を持っていますが、その根底には深い結びつきがあります。仏教は1500年以上前にインドから中国経由で日本へ伝わりました。仏教とともに、ヒンドゥー教のヨーガにおける瞑想法(dhyāna)が中国では禅(Chan)として取り入れられ、それが日本で Zen(禅)へと発展して行きました。禅宗は、ヨーガの瞑想法と仏教の慈悲や心の働きへの意識(マインドフルネス)を融合しています。
釈迦入滅後の数世紀の間に、大乗仏教はヒンドゥー教の影響を受け、精巧な宇宙観、神々の象徴的な崇拝、そしてすべての衆生のために悟りを求める菩薩の思想などが取り入れられました。仏教が日本に伝わる過程で、これらのヒンドゥー教的要素も共に伝わり、現在の日本の寺院や芸術、文化の中にその痕跡を見ることができます。
神道とヒンドゥー教はいずれも他宗教と共存し、改宗を強要しない多神教的信仰です。宗教的排他主義が拡大する現代社会において、神道・ヒンドゥー教・仏教といった東洋の多神教は、共存と平和に関する貴重な教訓を提示しています。
東洋文化として、両国は高齢者への敬意、家族や共同体への強い責任感、人間関係の調和維持と対立回避、客人へのもてなし、伝統・慣習の尊重といった価値観を共有しています。いずれの社会でも、短期的な取引より長期的な関係が重視されます。
インドは14億5,000万人を抱える国で、日本の11倍以上の人口を有します。当然、一つの説明でインド全体を語ることはできません。世界水準に匹敵する、あるいはそれを上回る高度な教育を受けたプロフェッショナルがいる一方、教育レベルが低くプロ意識に欠ける人々も多くいます。卓越した才能・誠実さ・温かさと、カオス・汚職・課題が同居しています。
現代インドは、古代文明としてのアイデンティティを保ちながら、民主主義の枠組みの中で驚異的なエネルギーをもって急速な変革を続けています。この20年でインフラ・デジタルサービス・ガバナンスは目覚ましい進展を遂げましたが、まだ課題も多く残っています。
結局のところ、インドを理解する鍵は「両極端を避ける」ことです。正直でバランスの取れた視点で向き合えば、驚きと学びを与え、信頼できるパートナーとなってくれる国だと思います。